敷地内駐車場から移動しようとしない自動車の撤去方法

Q. 弊管理組合に,管理費等を数か月以上滞納した区分所有者がいましたので,その区分所有者に貸し出していた専用使用駐車場区画の駐車場使用契約を管理規約と駐車場使用細則の規定にしたがって解約する旨,その区分所有者に内容証明郵便で通知しました。ところが,その区分所有者は当該区画に駐車している自動車をその後も数か月以上も放置しています。管理組合としてはこの区画を他の区分所有者に貸し出すこともできないので,この自動車を撤去したいのですが,どうすればいいでしょうか。

A. まず,駐車場使用契約の解約を通知しているとはいえ,当該自動車を管理組合の側で勝手に処分したりすれば,後で自動車の所有者から刑事責任を追及されたり,民事上の損害賠償責任を問われるおそれもあります。また,公道や他の敷地に移動するだけでも,移動中その自動車が傷ついたり,あるいは移動先で第三者に傷つけられたりすれば,やはり損害賠償請求を受けるおそれがあります。ですからこのような自力救済は全くお勧めできません。

法律的に正しくは,まず,相手方に対して問題になっている駐車場区画の土地明渡請求を起こすことになります。その際,相手方はそもそも解約を認めないおそれもあるので,裁判上これまでの駐車場使用契約を解約する旨の意思表示をすることになります。この際,未払いの駐車場使用料があれば同時に請求しておきます。

なお,相手方が区分所有建物に不在であれば,住民票や戸籍の附表を取り寄せて現住所を調べ上げることになります。それでも相手方の現住所を知ることができなければ,公示送達という手続を利用します。これは,一定の事項を調査した上,裁判所に報告することが前提になりますが,裁判所に送達書類を2週間掲示し,それから2週間経過後,相手方に書類送達の手続が完了したとみなされる手続です。

無事土地明渡判決を得た後でも,まだ管理組合が自分で放置自動車を撤去してよい,ということにはなりません。相手方が放置自動車を移動させる様子がなければ,この土地明渡判決に基づいてさらに土地明渡執行を,当該土地を管轄する地方裁判所の執行官に対して申し立てるということになります。なお,この際,自動車が価値のあるものであれば,自動車競売申立手続を申し立てることになります。一方,自動車が無価値のものであれば,土地明渡の執行期日において,執行官にその旨を判断してもらうことになります。無価値と判断された自動車の処分権限は債権者(管理組合)に属するものと考えられていますので,ここでようやく管理組合が放置自動車を自ら処分することが可能になります。

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